マクロビオティックは穀物と野菜を中心とした食生活法というイメージが定着しすぎていて、肉を食べないビーガン(ベジタリアン)のように思われているようですが、決して肉を食べてはいけないというわけではありません。
誤解されている人も多いかと思いますが、マクロビオティックにおいて摂取してはいけない食べ物はありません。食べ過ぎないほうがいいというだけなのです。
ですから肉を避けた食事は無理だと敬遠しがちな人もいますが、これは大きな誤解なのです。
しかし、マクロビオティックで控えめに、とされているのにはちゃんとした理由があります。
動物性たんぱく質は胃腸に負担がかかる
現在では食卓には欠かせない肉類ですが、日本人が肉を主食として食べ始めたのここ100年ほど。
本来、日本は穀物の収穫量が豊富だったために穀物中心の生活を何千年と送っていたのです。
肉から摂取するたんぱく質は人間の生命活動によって必要不可欠な栄養素ですが、動物性たんぱく質は分解・吸収がされにくいので食べ過ぎると胃腸に多大な負担がかかってしまいます。
また穀物中心の食生活を送ってきた日本人は欧米人に比べて、分解・吸収能力が低いという性質もあるのです。
それでは昔の日本人はどうやってたんぱく質を摂取していたのでしょうか?
それは植物性たんぱく質からです。
ですからマクロビオティックでは動物性たんぱく質の過剰摂取を控えて、大豆やひよこ豆、小豆などの豆類や大豆発酵食品から植物性タンパク質の摂取が勧められているというわけです。
以上のように、マクロビオティックはベジタリアンのような動物愛護の見地から肉食がNGと言っているわけではなく、ちゃんとした健康上の理由があります。
しかし、急に肉を減らすというのは無理があるという人も少なくありません。
そういう人は陽性である肉を食べるときには陰性である野菜や、調味料を組み合わせた食べ方を工夫するようにしましょう。