マクロビにおいて大豆や玄米は大事な一つです。
しかし、「玄米は体に悪い」「大豆は食べないほうがいい」など、さまざまな意見をよくネットで見かけます。
- フィチン酸がミネラルの吸収を阻害する
- アブシジン酸がミトコンドリアを傷つける
- 酵素阻害物質が消化酵素の働きを邪魔する
- そもそもフィチン酸にはミネラル吸収阻害作用はなく、逆に抗酸化作用があり活性酸素の発生を抑制する
など、いろいろな情報がネット上で飛び交っています。筆者もこのような情報に惑わされている一人。「大豆や玄米はこういう理由で良くない」と書かれていればそれを信じてしまいます。
このサイトを訪れたあなたもその一人ではないでしょうか。
ネットの情報に惑わされるのはやめよう
ネット上には日々たくさんの情報があふれています。そのほとんどはブログやサイトを運営している個人などがネットで見たこと、調べたことをそのまま発信しているもの。大豆や玄米についても同じ。
大豆や玄米に含まれるフィチン酸のミネラル吸収阻害作用について書かれていればそれを信じ、自分で調べもせずに何の根拠もなく、ネットで発信してしまうのです。
実は筆者もその一人。ネットの情報を鵜呑みにして大豆や玄米の情報を発信していた過去があります。でもある時、気づいたのです。ネットの情報は何が正しくて、何が間違っているかわからない、と。
たとえば大豆や玄米に含まれていると言われるフィチン酸。フィチン酸はミネラルの吸収を阻害すると言われる一方で、ミネラル吸収阻害作用はなく、逆に抗酸化作用があり活性酸素の発生を抑制するともいわれています。
またフィチン酸は、玄米や大豆に含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素が発芽するまで変質しないように守っているもの。
「玄米をそのまま炊いても栄養素はロックされたままで、ビタミンやミネラルなどの栄養素が私たちの体に吸収されることなく排出される。それがあたかもミネラルの吸収を阻害していると思われている。」
そもそも大豆や玄米に含まれているのはフィチン酸ではなく、フィチン。フィチンが体内で変化したものがフィチン酸。このようにフィチン酸一つとっても、いろいろと言われているのです。
そもそも植物には毒がある
植物には毒があります。これは虫などの外敵から自分の身を守るため。特にワラビやゼンマイなど自然に生えている野草などは「毒=アク」が強いです。生で大量に食べるとお腹を壊してしまうことも少なくありません。
意外かもしれませんが、普段私たちが食べるじゃがいもやトマト、ナスなどにも毒はあるのです。じゃがいもの毒は芽や緑色に変色した皮に含まれるソラニンで、下痢や胃腸炎を引き起こします。
トマトの未熟な実・茎・葉にはトマチンというアルカロイド(毒)が、ナスも実以外のすべてに毒性があります。植物の毒は特に葉・茎・種などに多いようです。
ただ、しっかりとアク抜きしたり、毒の部分を丁寧に取り除けば怖がる必要はありません。
筆者が伝えたいこと
結局、筆者が一番伝えたいことはネットの情報には惑わされず、大豆や玄米も普通に食べてほしいということ。
私たちが普段食べている食品には良い作用をもたらす一方、毒のように悪い作用をもたらすこともあるのです。
一番良くないのは食べ過ぎ=過剰摂取。これが体にとっては一番毒です。
摂取量が多くなれば良い作用よりも悪い作用が大きくなってしまうこともあるかもしれません。何事もほどほどが一番。適度な摂取を心がけましょう。